大気質に関する国家技術基準
QCVN 05:2013/BTNMT
National Technical Regulation on Ambient Air Quality
序文
大気質に関する国家技術基準準備委員会により準備された大気質に関する国家技術基準（QCVN 05:2013/BTNMT） は、ベトナム環境総局、科学技術局及び法務局からの認可を得るために提出され、2013年10月25日付けの天然資源環境省通達（No. 32/2013/TT-BTNMT）とともにに公布されたものである。
大気質に関する国家技術基準
1.総則
1.1 適用範囲
・本規定は、大気中における二酸化硫黄（SO2）、一酸化炭素（CO）、二酸化窒素（NO2）、オゾン（O3）、浮遊粒子状物質（TSP）、PM10、5、鉛（Pb）を含む基本的な項目の許容濃度をを定めるものである。
・本規定は、大気質の監視及び評価に適用される。
・本規制は、製造施設内の空気及び室内空気には適用されない。
1.2 定義
本規定では、下記用語は以下のように定義する。
- 浮遊粒子状物質（TSP）は、空気動力学的粒子径の100μm以下の浮遊粒子の合計である。
- PM10は、空気動力学的粒子径の10μm以下の浮遊粒子の合計である。
- 5は、空気動力学的粒子径の2.5μm以下の浮遊粒子の合計である。
- １時間平均値は、1時間の測定値の平均値である。
- ８時間平均値は、連続する８時間の測定値の平均値である。
- 24時間平均値は、連続する24時間（昼夜）の測定値の平均値である。
- 年間平均値は、1年間の測定値の平均値である。
2. 技術基準
大気質の最大許容濃度は、以下の表－１に規定される。
表－1－大気質の最大許容濃度
単位：mg / m3
| № | 項目 | １時間平均 | ８時間平均 | ２４時間平均 | １年間平均 |
| 1 | SO2 | 350 | – | 125 | 50 |
| 2 | CO | 30,000 | 10,000 | – | – |
| 3 | NO2 | 200 | – | 100 | 40 |
| 4 | O3 | 200 | 120 | – | – |
| 5 | 浮遊粒子状物質（TSP） | 300 | – | 200 | 100 |
| 6 | PM10 | – | – | 150 | 50 |
| 7 | PM2.5 | – | – | 50 | 25 |
| 8 | Pb | – | – | 1.5 | 0.5 |
| 注：
－は規定なし |
|||||
3. 測定方法
3.1 大気質の測定方法は、以下の国家規格に対応して行われる。
- TCVN 5978:1995 (ISO 4221:1980)：大気質－空気中における二酸化硫黄の質量濃度の測定－トリンを用いた分光光度法
- TCVN 5971:1995 (ISO 6767:1990)：大気中－二酸化硫黄の質量濃度の測定―テトラクロロ水銀(TCM)・パラロサニリン法
- TCVN 7726:2007 (ISO 10498:2004) ：大気中－二酸化硫黄の測定－紫外線蛍光法
- TCVN 5972:1995 (ISO 8186:1989)：大気中－一酸化炭素の質量濃度の測定－ガスクロマトグラフィー法
- TCVN 7725:2007 (ISO 4224:2000) ：大気中－一酸化炭素の測定－非分散赤外線吸収法
- TCVN 5067:1995：大気質－ダスト量の測定方法
- TCVN 9469:2012：大気質－ベータ線吸収法によるダストの測定
- AS/NZS 3580.9.6:2003 (Methods for sampling and analysis of ambient air – Determination of suspended particulate matter – PM10 high volume sampler with size-selective inlet – Gravimetric method)
- AS/NZS 3580.9.7:2009 (Methods for sampling and analysis of ambient air – Determination of suspended particulate matter – Dichotomous sampler (PM10, coarse PM and PM2,5) – Gravimetric method)
- TCVN 6137:2009 (ISO 6768:1998)：大気中－二酸化窒素の質量濃度の測定―Griess-Saltzman法
- TCVN 7171:2002 (ISO 13964:1998) ：大気質－大気中のオゾンの測定－紫外線吸光光度法
- TCVN 6157:1996 (ISO 10313:1993)：大気中－オゾンの質量濃度の測定－化学発光法
- TCVN 6152:1996 (ISO 9855:1993) ：大気中－フィルターで得られたエアロゾル粒子の鉛量測定－原子吸光光度法
3.2 本規定で定められている大気質の濃度を測定する国家規格がない場合には、同等又はより高い精度の国際規格を準用する。
4. 実施計画
4.1 本規定は、2009年10月17日付の天然資源環境大臣の通達16/2009/TT-BTNMTと供に公布されたQCVN 05:2009/BTNMTの大気中の国家技術基準を置き換えるものとする。
4.2 国家環境管理局は、本規定の実施に係る指導、監査及び監督の責務を負う。
4.3. 本規定で参照している分析方法に関する国家規格が改訂又は置き換られた場合には、その新規格を利用しなければならない。
原文：こちら
